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理念と概要

生きたことばをつかまえたい

人がことばを生み出す現場に身をひたし
人とことばをめぐる生のダイナミクスを探求する

LingDyの活動概要

世界に7,000弱あるとされる人間の言語は,人間の認知能力と社会活動が生み出す伝え合いの体系がいかに多様な形を取りうるかを見せてくれます。われわれは,なぜ人間の言語がそのような姿をしているのかという根本的な疑問の解明に挑むために,このプロジェクトを立ち上げました。

言語の構造は言語使用の現場において形作られ,維持され,引き継がれていく。そして,言語使用の場に働く様々な要因(談話上の制約,社会的・文化的制約,認知的制約,歴史的発達の文脈)の複雑な絡まりが言語構造の多様性の源をなしている。われわれは言語のありようについてそのように考えます。言語をそのような生きたことばとしてとらえるためには,研究者自身がことばによる社会的営みの現場=フィールドにおもむき,その中に身をひたしながら,ことばのあるがままの姿を観察し,記述する研究が不可欠です。

人間の言語は,いうまでもなく,非常に複雑な体系を成していて,その全貌は,少数の個別言語の研究や言語の限られた側面だけを見た研究を通して光を当てることができるものではありません。しかし,様々なことばの生き様を捉える記述研究者たちが,互いに協力し合い,データを共有し,共通の場で議論を重ねていけば,人とことばをめぐる複雑なダイナミクスについても,その解明にむけて大きく前進することができるでしょう。

言語システムの生きた姿をとらえようとする学問的機運は近年国際的にも広がりつつあります。
今の段階では必ずしも相互に結びついていない幅広い研究を有機的につなげ,ことばのダイナミクスに関する国際的研究の流れに作り上げる,それが私たちのプロジェクトのめざすところです。